プロジェクトCAE(1) 1/26

 このプロジェクトはCAEソフトの開発だったんですが、要望としては

エンジンは海外製のものを使う
unix上での開発
色々やりたいことがあるが、それはこれから考える


  そうです、最後の一行が問題だったわけです、当時UNIX部隊はいそがしく私は一時unix部隊のお手伝いで、実際は顧客対応以外は利用するライブラリの評価からシステム設計、コーディング、試験まで全部一人でやらされていたので、本当は通信屋さんの社会人2年生だったのに、このプロジェクトの実質的リーダやらされました(給料はやすいまま、権限もなし、ただ「お前が中心人物だ」っていう社長の一言だけ)

  当初は、グループマネージャとグループリーダ(世間でいうところの部長と課長?)3人で顧客担当と打合せしましたが、実際に作業するのは私なので、他の2人はなにも発言しません、仕方がないので、色々話を聞いて帰ってはいくつか提案を考えて持っていって、また話を聞いて、持ち帰って提案の見直しをする を繰り返しました。

 正直いうと、とても面白かったです、通信の世界は面白かったですが、いかんせんすでに色々な点で固まっていて、自分のやりたいようにはなかなか出来ない上に顧客対応等はすでに先輩達がしっかり抑えているので、出番などまったくありません。UNIX部隊の手伝いに行ったときは、小さいながらも、技術評価からシステム設計、開発、試験まで一人でやって、最後は顧客も結構気に入って使ってくれているという話を聞いて、また、全部丸ごとやってみたいと、考えている矢先だったので、この話が来たときは2つ返事で引き受けていました。

 実は、このプロジェクトを開始して1年くらいしてある程度順調になってから、社長になんで、ぺいぺいの私になんかこんなプロジェクト任せたのかを聞いてみたことがあります、「どうせ誰がやってもこけると思っていたからまあ、いい勉強になると思ってね、(うまくいってるみたいだから)びっくりしちゃったよ」といわれました、でも、正直あの当時は私はとてもうれしかったですね^_^;今、考えてみれば、人手が足りないが新規顧客だったので、断るのももったいないしすこし癖があるけど元気はいい若手がいたので使ってみたらうまくいった。ようは社長の、人と仕事を見る眼があったということなんですけどね。

 話を戻して、しばらく色々打合せを続けているうちに、相手の担当者さんにこいつになら任してもよさそうだと、思ってもらえたようで、提案・調整後、今でいう(当時もそういってましたが)、ハイパーテキストエンジンの開発をベースにしたものの開発という形で正式に受注できました。

 続きはまた次回